はじめに

私たちは税理士事務所です。「なぜ、税理士事務所が創業を支援するの？」などとお考えの方もいらっしゃるかと思います。税理士の仕事は「顧問先様の財布の中を拝見する仕事」といわれる時があります。実際はそんなことはしませんし、守秘義務もあります。当然信頼の上に成り立つものですが、つまり事業を継続していくなかで一番中小企業の経営者の身近にいるのが税理士なのです（事業経営に関してはもしかすると配偶者以上かも･･･）。創業を支援している団体は、中小企業庁関連団体や司法書士事務所等数多くありますが、そのほとんどはアフターフォローが無い（できない）のが現実です。

創業を支援させていただき、その後顧問契約を結ばせていただいたお客様方や、創業までは他の団体でされ、創業１期目から関与させていただいたお客様方とのお付き合いの中で出来上がったノウハウを今回まとめさせていただきました。創業して３年以上継続しているのは50％以下であるという厳しい現実の中で、私たちが関与させていただくお客様はもとより、この資料を見ていただいたすべての方が、１０年・２０年と事業を継続され、豊かな生活を送られることを願っております。

この資料は、「準備編（事前知識編）」「創業実務編」「事業実務編」「創業時、これだけは注意して！！」で構成しています。

まず、「準備編（事前知識編）」ではこれから経営者になられる方に最低限知っておいていただきたい知識や項目をまとめました。

「創業実務編」では創業者の「思い」を実際に形にしていく作業をまとめています。経営計画の作成やスケジュールなど、「あなた型」の計画を作成し、実行していく作業の紹介です。

「事業実務編」では経営や管理についてのことをまとめています。事業は常に負のエネルギーを持っています。常にエネルギーを注がないとすぐに坂道を落ちていくものです。ここでは、そうならないための知識や考え方を紹介しています。

最後に「創業時、これだけは注意して！！」では私たちの経験から得た注意点を、失敗談を踏まえて紹介しています。

まずは、この資料を一読していただき創業から経営に役立てていただければ幸いです。